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山ノ内陽介 個展 「秩序への回帰と新たなる予感」2025.7.18 - 8.9

山ノ内陽介 個展 「秩序への回帰と新たなる予感」2025.7.18 - 8.9

山ノ内陽介 個展

秩序への回帰と新たなる予感

2025年718日(金)― 8月9日(土)

open 13:00 - 19:00

close sun / mon

 

この度、CANDYBAR Galleryでは4回目となる山ノ内陽介の個展を開催いたします。

 山ノ内はこれまでに、古典絵画の人物を模写し、剥がし貼り付けることによって平面を三次元的にする「皮」シリーズや、ストロークの美しさを追求し描く「ポートレート」シリーズ、一筆描きの筆致によって絵画空間上に奥行きのある形態を描き出す「Mindfulness」シリーズなどを発表してきました。

 本展の展覧会タイトル「秩序への回帰と新たなる予感」の〈秩序への回帰〉とは、1910年後半から1920年代にかけて、ヨーロッパの前衛芸術家たちの多くがそれまでの前衛的な画風を捨て「古典性」や「伝統」の重要性を説き始め古典絵画の秩序を再発見した芸術上の大きな動向です。当時ジョルジュ・デ・キリコ(1888-1978年)は、その動向の応答として1922年に《自画像》を手掛けました。

 山ノ内は、学生時代より古典絵画の模写を行う中で多くの古典技法を習得してきました。その術をもって描かれた画面からは、古典と現代の入り混じる独特の世界観が現れています。その世界観の中、本展では多くの作品の中に魚が描かれています。自然に入り釣りをすることも多い作家にとって魚は、生と死を間近で見る生きものでもあります。色鮮やかに描かれた魚からは強い生命力を、また骨があらわとなった姿からは神秘的な生命を感じ受けます。

 山ノ内は、絵画の歴史に真摯に向き合いその上で自身の表現を模索し新たな絵画の可能性を追求しています。描くことは日常の世界と非日常の世界を往来する術であり、そのまだ見ぬ新たな世界を山ノ内は絵画を通して私たちに表してくれることでしょう。 

本展では、新作12点を展示いたします。山ノ内の追求する新たなる絵画をご覧くださいませ。

 

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